コミットおすすめ本NO.1 「人工知能は人間を超えるか」
皆さんこんにちは、塾では講師一同、いつも様々な話題を提供できるよう、日々勉強しているのですが、
アウトプットしないともったいないということで今回からいろいろな本の紹介をしていきます。
今回ご紹介する本は「人工知能は人間を超えるか」です。
では本の内容紹介をしていきましょう。
くわしい技術については割愛し、人工知能によって世界がどう変わっていくかについて紹介します。
Contents
人工知能とは
人工知能と言われると、人間の知能を再現し、人間と同等に振る舞うものを想像されると思います。
これは哲学者のジョン・サール氏の言うところの「強いAI」にあたります。本書ではこの強いAIにたどり着くまでの道筋について書かれています。
また、「弱いAI」とは限定された状況で問題を解けるれば良いというもので、皆さんが普段ゲームで対戦しているCPUのようなものを指します。
人工知能はこれまでに2回流行った
一度目は1950年後半〜1960年代
このころのAIは「トイプログラム」と呼ばれる簡単な問題は解けるが複雑な問題は解けないということがわかり、ブームが去った。
二度目は1980年代
知識を入れると賢くなるという「エキスパートシステム」が流行するも、学習、管理のコストが大きいことが明らかになり、再び冬の時代に。
三度目は1990年半ばの検索エンジン誕生以降〜現在
web時代の到来とともに、ビッグデータと呼ばれる大量のデータを用いた機械学習と、ディープラーニングと呼ばれる、概念の特徴を抽出する新しい学習方法の2つの大きな波がブームを牽引している。
現在世界でどのようなことが起こっているか
既に、複雑な思考が必要とされる多くの分野でも人間が勝てなくなっています。
人間 vs 人工知能
コンピュータは既にチェスの世界大会王者を倒し、将棋の電王戦でもとても良い成績を残しています。
受験ロボ
「東ロボくん」と呼ばれる人工知能が大学受験の問題に挑戦し、全国の大学の80%に合格できるだけの得点を叩き出しました。
金融
金融取引の90%はコンピュータの高速取引によるものだとのことです。その速さはナノ秒レベルに達しており、人間が太刀打ち出来るものではありません。
ネット広告
皆さんが普段目にするネットの広告はコンピュータが瞬時に「どの枠にどの広告を入れるとクリックされやすいか」を計算し、表示されています。
自動運転
自動車メーカー大手はこぞって自動運転車の開発に力を入れています。また自動車だけでなくAmazonはドローン配達などにも前向きに取り組んでいます。
これらの例は大量のデータを用いて機械学習させ、人間が時間をかけて行う判断を瞬時に行わせることで成り立っています。
人工知能によって仕事はなくなるか
これから社会に出る皆さんは人工知能とうまく生きていかなければなりません。
人工知能の発達によって多くの仕事のプロセスが最適化され、単純な仕事ほど人間の入る余地が少なくなっていきます。
職業につく難易度が高くとも、知識を詰め込むだけの仕事であれば、そういったものもどんどん人工知能に置き換えられていきます。
人々が心配する通り、この先現在ある仕事のいくつかがなくなります。しかしそれに伴って新しい職業が生まれるでしょう。
そのため、心配する必要はありません。機械によって人間の仕事が無くなるのは今に始まったことではなく、人間にしか出来ない新たな仕事が生み出されることでより高度に社会が変化していきます。
人工知能は人間を超えるか
カーツワイル氏は2045年にシンギュラリティ(技術的特異点)が訪れ、人工知能が人間を超えるという概念を提唱しています。
これは人工知能、遺伝子工学、ナノテクノロジーが組み合わさることで、「生命と融合した人工知能」が実現するという立場です。
人工知能が自分より能力の高い人工知能を再生産することが出来るようになった瞬間、その高い処理能力も相まって、圧倒的な知能が即座に誕生するというストーリーで、それが2045年くらいに起こると言っているわけです。
では実際のところ実現可能性はあるのか、という話ですが、可能性は今のところかなり低いようです。「ターミネーター」のように突然人類が滅ぼされるようなことはなさそうです。
人々はおそらく知らないうちに、人工知能の発達による恩恵を受けています。
ほら、普段使っている家電にだって人工知能が埋め込まれていて、生活を豊かにしてくれています。
近い将来に人工知能は人間を超えないかもしれませんが、より賢くなっていく人工知能とうまく付き合っていくことで、社会は大きく良い方向に進むのではないでしょうか。